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満田屋 |
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江戸時代末期のみそ蔵を改装した店内で、会津名物のみそ田楽を。
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みそ田楽で会津情緒を満喫。 「昔は『こびる』だったんですよ」 注文された串をテキパキと囲炉裏に突き刺し、焼き具合を見ては返しながら、満田屋の女性は言う。 こびる。今でいう「3時のおやつ」である。 串に刺した餅や野菜、乾魚をみそだれに漬け、炭火を使って、囲炉裏で焼く。冬はもちろん、夏でも囲炉裏を使う。夏は熱さで顔がほてると言う。 「だけど、炭火じゃないとダメなんですよね。ガスは表面を焼くだけで、餅や野菜の中まで火が通らない。焼き色も全然ちがう」 みそ田楽は昔、花見や縁日、峠の茶屋などで庶民の食べ物として親しまれてきた。農作業や家業の合間に手を休めて、みんなで囲炉裏を囲む「こびる」の食べ物だった。 客が訪ねてくれば、席を進め、焼き上がった田楽をすすめ、話に花を咲かせたのだろう。家をきりもりする主婦は、串に餅や野菜を手早く刺して、また囲炉裏に並べたのだろう。 田楽には「人の手のあたたかさ」がある。 砂糖みそ、柚子みそ、山椒みそ、じゅうねんみそ、もろみだれの5種類のみそを素材によって使い分ける。 みその風味を楽しみながら、餅のやわらかさを堪能する。毎朝ついているというまる餅。新米ができると必ずつくったという下郷町の名物・しんごろう餅。味噌の風味を楽しみながら、餅のやわらかさを堪能する。こんにゃくや生揚げなど田楽ではおなじみの素材のほか、身欠きにしん、ししとう、しいたけもある。 田楽に合う辛口の地酒もそろえてある。みそ蔵を改装した店内で、田楽を肴にぐい呑みで地酒を味わえば、会津情緒を満喫する時間を過ごせるだろう。 七日町通りに交差する桂林寺通りに満田屋はある。白い蔵造りの建物。藍色の地に「味噌」と白で抜き取った大きな暖簾。その構えには威風堂々、あたりを払うものがある。 創業160年のみそ屋だ。今も天然醸造のみそやしょう油、手絞りの菜種油、胡麻油、みそ漬け、もろみ漬けなどを扱う。 黒光りする柱、掃き清められた土間。そこにはみその香りが染みこみ、ずっしりとした「年代」が見えない帳のように落ちている。 それは商家の心意気なのか、それとも会津人の矜持なのか。 店の奥から聞こえてくる家人の話し声。従業員と取引先の会話。 着る物が洋服に変わっても、若い従業員が流行の言葉を使い、周囲の風景が変わっても、満田屋の核にあるものは変わらない。会津名物の田楽と情緒を愉しめる店として、何回も観光ガイドに取り上げられ、多くの観光客が押し寄せても、それは変わらない。 いや、変わらないからこそ、多くの観光客がここを訪れるのだろう。 今は失われてしまった、昔の商家の心意気を求めて。素朴な「人の手のぬくもり」を求めて。 |
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| 満田屋
会津若松市大町1-1-25 |
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