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九重本舗 奈良屋 |
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| 喜多方市塩川町字新町1846 TEL0241-27-2045 FAX0241-27-8287 営業時間/午前9時〜午後7時 定休日/毎月第1日曜日・16日・26日 |
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| 「いにしへの奈良の都の八重桜今日九重に匂いぬるかな」 百人一首にある和歌からその名を付けられたという奈良屋の九重(ここのえ)は、もち米のタネに砂糖と柚子の香りを付けたもので、お湯をさしていただく。 「小さいお子さんはこのままポリポリと食べるんですよ。こんぺい糖のようなものです」そう言いながら奈良屋のご主人、栗村潔さんはガラスの器に九重を入れてくれた。 糸がはずれたビーズ玉のように小さな粒がはじける。カラカランとやさしい音をたてやがてグラスの底でカナリヤ色の粒たちは息をひそめる。このままで充分に美しく可憐だ。 「どうぞそのまま食べてみてください」進められるままにその小さな粒を口に含む。甘くて軽い歯ざわりがなんともいえずなつかしい。「お湯は湧かしたてがいいですね」火鉢にかけられたやかんからお湯を注ぐ。黄色い粒たちはいっせいに浮き上がり、チロチロとかわいい音をたてゆっくりと溶けていく。柚子の香りがほのかに立ち上がる。黄色の夢のような飲み物は眺めているだけでもウットリする。「甘さは自分のお好みの量で飲んでいただけます」とご主人。優しい甘みと柚子の香りにホッとする。 銘菓九重は、お祝い事の引き出物や贈り物としても喜ばれている。 「九重は女性の手で仕上げられていきます」 ご主人の潔さんは5代目。「祖父、父親、自分と親子3代でやっていた時もあります」現在は潔さんと奥さんの裕子さん、7人の女性の方が従事している。 九重は、厳選されたもち米、砂糖、柚子を使い手間と時間をかけて作られている。熱せられた釜の中で、人の手でもち米のタネを柚子と砂糖の蜜で包んでいく。「昔ながらの手法で今も続けています。変わったことは、燃料が炭からガスになったことぐらいですね」 九重は女性の手で仕上げられる。 「根気のいる仕事です。時間もかかるし、女の人の細やかさと忍耐が必要なのです」という。木綿の白生地を指先に付けて指の感覚だけで仕上げていく。「火を抱えて時間との勝負ですからね。梅雨時から夏場にかけては蒸しぶろ状態ですね。大変です」20年30年と続けてこられた方々が数年前に世代交替したばかりだという。受け継がれている手仕事は女性の手で守られていく。 「おいしい」と言われた時が一番うれしい 学生時代はテニス部のキャプテンだったという潔さんは、スキーのインストラクターの資格も持つスポーツマンだ。お子さんたちのスキーの指導もするというステキなお父さんでもある。 「東京での学生時代にはアルバイトもいろいろやりました」中でもハンバーガー店で働いたことが接客の勉強になったと話す。 「東京には大学生活を含めて7年いましたが、跡を継ぐことは決めていましたから」すんなり地元に戻れたという。 「小さい頃から慣れ親しんだこの仕事を続けられることに感謝しています」という潔さん。「ありきたりですが、お客さんからおいしいと言われた時が一番うれしい」と朗らかに笑った。 |
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